組合の活動内容

ITを活用した現場教育の支援

平成21年度 建設技能者確保・育成モデル構築支援事業(国土交通省)

 

事業と背景と動機

 
若年技能者の学習機会を確保
平成21年度は、「ITを活用した若年技能者の現場教育(学習)支援システムの開発」に取り組みました。各専門工事会社では、技能者の人材確保・育成方策の一つとして、入社してきた若年技能者に対して熟練技能者によるOJTを行うとともに、社内外の研修等のOFF−JTを実施しています。しかし、熟練技能者の高齢化・離職等に伴い、若年技能者は日常業務のなかで熟練技能者の指導を受ける機会が減っています。
 そこで、当組合では、若年技能者が習得、活用すべき基本的な技能・知識や最新情報について、工事現場や工事事務所など何処にいても随時確認し作業内容の検討や実作業に活用できるようにするため、鳶・土工事業をモデルとした、携帯電話・パソコンを活用した若年技能者の現場教育支援システムを開発しました。

 

効率的に学べる環境づくり

 
携帯電話・パソコンの特性に応じた配慮と工夫
IT機器の機能や操作性、利用の場面には、携帯電話、パソコンのそれぞれに特性があります。効率的な学習環境を実現するために、このシステムではそれぞれの特性を踏まえた情報提供内容の整理や、ホームページのデザインにおける視覚効果への配慮、工夫をしています。教育コンテンツの作成にあたっては、首都圏のとび土工の会員会社にヒアリングを行い、さまざまな要望が出されました。
携帯電話向けでは、リスクアセスメントを取り入れたKYミーティングを作業開始前に行う必要があることから、若年技能者が容易にリスクアセスメント手法を身につけられるコンテンツを求める声が多く、また、パソコン向けでは、手すり先行工法を用いた施工方法に関する内容を求める声がありました。いずれも、最近改正された労働安全衛生規則等により、専門工事業者に求められている事項です。
 これらの要望をもとに、携帯電話向けには、工事現場で特に必要とされるKYミーティング、災害速報、災害事例と安全対策、安全衛生等の基準などを主なコンテンツとし、要点が一目でわかるシンプルな画面表示としました。一方、パソコン向けには、施工法および品質管理、作業手順などを主なコンテンツとし、図表等を用いて詳しく解説し、深い理解につながるようになっています。

 

システムの改善と工夫

 
本システムは、現在、組合員専用ページにおいて、試験運用中であり、本格運用に向けて、システムの修正、コンテンツの充実を図っています。「若年技能者が自ら意欲的にシステムにアクセスするような仕組みが必要だ」、「一方的に読むだけでなく、クイズ形式など、対話しながら学習できるコンテンツがほしい」、「若年技能者の疑問に対して、社外の専門家等が答えてくれる質問コーナーがほしい」等々、試行段階で若年技能者から多くの要望をいただいたため、それをできるかぎり取り入れたいと考えています。新しいコンテンツを増やしていくことで、学習への意欲を向上させ、業務への関心を深めてもらえるようなシステムを作り、多くの若年技能者に利用してもらえるよう、システムのレベルアップを目指しています。


携帯電話版画面

リスクアセスメントKYの支援

作業の段階に応じて、リスクを評価


総合工事業と専門工事業が連携する
技能者の入職促進・育成プログラムの開発

平成20年度 建設技能者確保・育成モデル構築支援事業(国土交通省)

 

事業と背景と動機

 
技能者不足の改善に若年未経験者の入職促進・育成
建設業の生産性向上と技能者の高齢化による技能者不足に対処するため、技能者の確保・育成が重要な課題となっています。
しかし、工業高校新卒者の入職が減少し、他産業を離職した若年未経験者を採用せざるを得なくなっています。また、入職しても的確な指導ができないため、離職してしまう状況もみられます。
そこで、当組合では若年未経験者の入職促進と定着・育成を図るために、会員企業の総合工事業者と専門工事業者が連携し、鳶・土工工事業をモデルとした育成プログラムを開発することとなりました。

 

事業の概要・取組の成果

 
若年技能者育成プログラムの開発と研修の実施
まず、最近の若年技能者の人材確保・育成状況を整理し、開発プログラム活用のニーズについて、経営者にヒアリング調査を行うことにより、有用な情報が収集できました。
次に、現場での技能修得のためのプログラムを開発します。鳶・土工工事業に従事する若年技能者と職長クラスを対象に技能修得のためのカリキュラムを開発、指導体制を整備し、分かりやすい研修テキストが作成できました。
同時に、若年技能者と職長クラスの技能者を対象に、開発プログラムによる研修を実施し、研修には多数が参加しました。さらに、研修内容に対応した現場実習及び「5t未満クレーンの運転」に関する能力向上教育も実施しました。

 

プログラムの概要

 
会員企業における技能者の確保・育成状況や課題、本開発プログラムに対する会員企業の要望を踏まえ、若年技能者および職長クラスとして取得すべき技能・知識等を考慮して、平成20年度のプログラムを開発しました。
開発したプログラムは、指導方法として集合教育と個別指導があります。そのうち、集合教育では若年技能者を対象とした研修と職長クラスの技能者を対象とする研修の2つがあり、教育内容はそれぞれ技能、施工管理となっています。一方、個別指導は、他業種離職等の中途採用の新入技能者を対象とし、専門会社の要望等を受け指導員を派遣し技能や施工管理を教育するものです。
なお、プログラムの開発にあたっては、次の事項に留意しました。

  • カリキュラムやテキストについては、技能者の作業内容や習得すべき技能・知識等を踏まえ、経験豊富な熟練技能者や会員企業の実務管理者、専門機関等が検討を重ね、作成しました。
  • 研修の主要な指導員については、技能者の業務内容・考え方等に精通した熟練技能者や、建設技能・技術教育の経験豊富な技術者OB、総合工事業者の技術者を採用することとしました。また、研修では、若年技能者や職長等が興味を持って学べるように、写真・図を活用したわかりやすい説明、ディスカッションや演習の機会を設ける等研修方法についてさまざまな工夫を行いました。

1 若年技能者向け研修

建設業概況の講義
(若年技能者・職長合同)

高橋講師による施工法講義

橋本講師による
リスクアセスメントグループ討議

現場実習 新規入場者教育

現場実習 現場内確認

クレーン、玉掛け実習

足場組立実習

修了証授与


2 職長クラス向け研修

片山講師による施行管理講義

講義状況

作業手順作成グループ討議

作業手順書の実行

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